『ヴェネツィアの税関』、都市の経済的な心を語るビデオドキュメンタリー

12 November 2021

ドガナ・ダ・マル(*)はカナル・グランデとジュデッカ運河の間に位置し、芸術と建築の宝庫として表現する土の先端で、何世紀にもわたりヴェネツィア共和国の「セレニッシマ」の経済的活動の中心であった場所です。
(*)翻訳者注:ドガナ・ダ・マルとはヴェネツィア方言で「海の税関」という意味します。

『ヴェネツィアの税関』というビデオドキュメンタリーはオンラインで公開されました。このプロジェクトは税関、ヴェネツィア市役所、ヴェネト州機関の提携による、ヴェネツィア建国1600年記念の際、ヴェネツィアの千年の歴史の重要な一分であるドガナ・ダ・マルを語る意志から生まれました。

第78回 ヴェネツィア国際映画祭で初めて紹介され、ヴェネツィアの経済的発達に関する、税関の歴史的な重要性を充実することは、このビデオのきっかけになります。

このドガナ(イタリア語での税関)・ダ・マルは元々にカステッロ地区に位置しましたが、14世紀の初頭にカナル・グランデの入口、すなわちサン・マルコ盆地の中心に移動されました。ヴェネツィアの経済のために、この場所の役割も同じく中心でした。そして、ヴェネツィアに出入りする全ての物資を当局が監視した入口、コントロールポイントになりました。

この場所の建設はマドンナ・デラ・サルーテ教会と一緒、1630年に始まり、建築家ジュセッペ・ベノーニの企画に従い、元々あそこにあった銃眼付きの塔の代用の後で17世紀末に終わりました。カナル・グランデとジュデッカ運河を分けるこの細かい三角形の土地の先端に、建物の上にベルナルド・ファルコーニの彫像がそびえます。その彫像は二人から掲げられた金色の球であり、その上にギリシャ神話のオッカシオの回す彫像があります。ギリシャ神話による、オッカシオは運とそのものの不順な本質を表現するので、風を取り締まることができるように船員を支えます。

ドガナ・ダ・マルは東南交流の中心であり、ヴェネツィアの歴史と貿易を取り巻いています。そして、かつて多くの船が係留され、ラグーナの入り江であったサン・マルコ盆地は娘としたのようにドガナを歓迎します。ワイン、オイル、木材、穀物などを積んだ色々な船や、香辛料、貴重なシルク、塩などを積んだガレーア船はヴェネツィアの中心にたどり着き、その後は関税を支払ってから倉庫やフォンダコという商家の倉庫の間で、そのガレーア船は選り分けられていました。この物資の膨大な量はヴェネツィアにたどり着くことで、この街の繁栄を保していました。3世紀後半から、この貿易の行動範囲は東地中海の海岸まで広がりました。この活動は非常に複雑で、監督と管理のシステムは必要がありました。

現在、税関は欧州連合のコンテキストの中で、領土と環境を保護しながら貿易を促進する機関になりました。2000年代初頭にヴェネツィアからポルト・マルゲラ(本土)に移動されたものの、これは世界で最も長く同じ目的で使用された建築物のひとつです

この場所はかつて貿易で遠く違う環境を結んで、ヴェネツィアの象徴でした。現在は現代美術館になりましたが、1600年前と同じく、ヴェネツィアの歴史と未来とそのままで結びつき、国際交易の発展に向けています

 

ビデオドキュメンタリーは税関のSNSや下のリンクで見ることができます

https://www.youtube.com/watch?v=5c-g4C-eGq0